言語聴覚士
- 1年目で辞めるのは早すぎる?
- 1年目だと転職先はないの?
- 1年目で辞めるのは自分が甘いだけ?
こんな悩みを解決します。
言語聴覚士として働いてみると、大変なこと・就職前のイメージと違うこと等があると思います。
私もはじめての職場は自分に合わず、1年目で転職をしましたが、その後は自分に合った転職先を選ぶことができました。
この記事では、経験をもとに、言語聴覚士1年目に転職をすることの実際をお伝えします。
この記事を読むと、辞めたくなった時にすべき行動や注意点がわかります。
未来ある言語聴覚士さんが、自分の思い描くSTに少しでも近づくお手伝いができたら嬉しいです。
早めに辞める新人さんは少なくない
新人や若手で早めに退職を決断する人は、決して少なくありません。
厚生労働省によると、離職率は以下の通りです。
就職後1年以内の離職率(令和5年3月卒業者)
医療・福祉産業
- 短大など…13.4%
- 大学…13.0%
【引用】厚生労働省:新規学卒者の産業別離職状況(短大等、大学)
医療・福祉業界では、新卒の新人さんは1年位内で1割以上の退職者が出ています。
また医療・福祉産業は離職率の高い上位5産業に選ばれていて、3年以内の離職率は大学卒で41.5%にのぼります。
【引用】厚生労働省:新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します
それでは、退職するのはどのような理由なのでしょうか?
新人・若手の退職理由
株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、「新人・若手の早期離職」についての調査結果を発表しています。
その調査では、入社1〜3年目の正社員が退職した理由について「労働環境・条件がよくない」(25.0%)が最多だったと述べられられています。
【引用】「新人・若手の早期離職に関する実態調査」の結果を発表
理由を見ると、
- 労働条件(労働時間・休みのとりやすさ)
- 給料の低さ
- 人間関係(職場・上司)
- 働き方(場所・時間・副業)
といった理由が上位になっています。
「仕事のやりがいや内容」についての理由に比べて「思っていたよりブラックだった」というような環境面についての理由が上位にあがっています。
言語聴覚士1年目で転職はできる
言語聴覚士1年目でも、転職はできます。
私は1年目に4ヶ月で退職し、その後転職しました。
PT・OTに比べて有資格者の少ないSTは、1年目の転職がしやすいのが実情です。
私が1年目で転職活動をした時も、見学をさせていただいた複数から選ぶことができました。
しかし、転職活動中に困ったこともありました。
注意すべきことをわかった上で行動することが大切です。
なぜ転職するのか、辞める理由を説明できると良い
転職活動でストレスだったことは、早期に辞める・転職する理由を必ず聞かれたことです。
私の場合、はじめの職場を4ヶ月で退職したため、転職活動では必ず理由を聞かれました。
1年目で辞めると、
- 周りの1年目STも同じように大変なのではないか?
- 自分が甘いだけなのかな?
と、不安になると思います。
転職をすること自体、本来は良いも悪いもなく、自分の決断に自信を持って進めば良いことです。
一方、転職で採用してもらうには、自分のことを伝える必要があります。1年目の転職について質問されたら、相手が納得できるように説明することが求められるのです。
転職理由が客観的に受け入れてもらえるかどうかは、第三者目線でみてもらえる人に相談すると良いです。例えば養成校の先生、両親など社会人としての先輩が良いと思います。
転職エージェントのアドバイザーに相談することもできます。「転職のプロ」の目線でアドバイスがもらえるのは、有効活用して良い点です。
- 「転職を希望する人」と「人材を探している企業」をマッチングするサービス
- アドバイザーに相談できる
- 求人を見るだけ、もできる
- 料金は無料
実際、働きやすい職場なんてある?➡あります
- 転職しても、結局どこも大変なのでは?
そんな疑問を持っている人もいると思います。
その答えは、
「働きやすい職場はある」です。
私は実際に働きやすい職場で働いています。
具体的にはこんな感じです。
- 人間関係が良い
- 残業は月5時間程度(サービス残業なし)
- 年間休日120日以上
- 有給消化率100%
働きやすさの基準は人それぞれですが、働きやすい職場はあります。
見つけられるか、選べるかどうかです。
辞めたいと思った時の選択肢➡おすすめは在職中に転職活動
辞めたいと思った時、選択肢は2つあります。
- 在職中に転職活動をする
- 辞めてから転職活動をする
それぞれの特徴をわかったうえで行動するのが良いです。
メリット | デメリット | |
①在職中に転職活動 | ・収入がある ・気が変わればそのまま続けられる | ・時間が取りにくい ・職場にバレるかも |
②辞めてから転職活動 | ・仕事のストレスから解放される ・転職に集中できる | ・収入がない ・気が変わっても戻ることができない |
おすすめは、「①在職中に転職活動をする」です。
もう少し今の職場で働いても良いかも。と気が変わればそのまま仕事を続けられるからです。
求人を見るだけなら通勤時間やふとスマホを触ったタイミングなど、スキマ時間にチェックできます。
求人をながめるのは手軽にできますが、精神的なメリットもあります。
「転職」という選択肢があるのは精神衛生上とても良いです。
大変で追い詰められると転職のことまで考える余裕がなくなります。そうなる前に選択肢として求人を見ておくことは、いざという時に役立ちます。
職場が原因で身体の不調が出るなら、辞めてからの転職活動も。
仕事が影響で心と体の健康に支障が出ている場合、まず退職することも選択肢の1つです。
職場が自分を幸せにしてくれるわけではありません。
心身の健康あってはじめて十分な仕事ができるようになります。
もし、身体の不調がでているのであれば、まずは体調を優先すべきです。
職場にはあなたに替わって仕事をしてくれる同僚がいますが、あなた自身の替わりはいないからです。
私が1年目で転職をした時も、身体の調子を崩してしまったので、まず退職することを選択しました。
今では1年目に早期の退職を決断したことについて、本当に良かったと思っています。
早く辞めることは、言葉にするほど簡単ではありません。勇気がいることです。
未来の自分のために勇気ある選択ができたことに、誇りを持てるようになるかもしれません。
1年目で転職した方が良いケース・慎重にみても良いケース
1年目で転職をした私の経験をもとに、転職した方が良いケースと慎重にみても良いケースを紹介します。
1年目で転職した方が良いケース
転職をした方が良いケースは3つです。
- 心身の不調がつづいているとき
- ハラスメントがあるとき
- 労働環境があまりに悪いとき
この3つはをあげた理由は、心身の不調がすでに出ている、またはこれから出る可能性が高いケースだからです。
心と体の健康は、1度崩れるとその後の人生を疾患とともに付き合っていかなければならない可能性があります。
そうなってからでは遅いです。
もし、あなたが職場が原因で心身の不調が出ているのであれば、退職を検討すべき状態です。
1年目の転職は慎重にみても良いケース
- 心身の不調が出ないで仕事をすることができるとき
- 労働環境や人間関係に問題をかかえていないとき
- 人事異動の可能性があるとき
心と体の健康を崩さずに働ける場合は、1年目の転職は慎重にみても良いと思います。
転職を考えた時、手軽にできる初めの一歩➡求人をながめてみるメリットと方法
最も手軽にできる方法が求人を確認することです。
問題点は、言語聴覚士の求人は見にくいことが多いことです。
ST協会や都道府県士会ホームページの求人は少なく、病院や施設のホームページを1つ1つ見ていくのも手間がかかります。
おすすめなのは、ひとまず転職エージェントに登録しておくことです。
メリットは以下のとおりです。
- 求人が豊富
- 求人を条件で絞り込めるので探しやすい
- 探している条件に近い求人が定期的にメールで届く
- アドバイザーに相談可能
- 求人を見たいだけの場合は、サイトから連絡が来たらその旨を伝えればOK
- 登録が簡単(5分程度)
- 料金が無料
ひとまず「登録だけ」でもしておくと、求人を見たくなった時にストレスなく求人をチェックすることができます。
まとめ
・早期で辞める医療・介護の新人さんは少なくありません。(3年以内離職率41.5%)
・言語聴覚士1年目で転職はできます。働きやすい職場もあります。
・1年目で転職する場合は、その理由を説明できると、転職先の面接でも不利にならなくなります。
・転職活動は在職中にするのがおすすめです。
・身体の不調が出ている(今後出そうな人も)場合は、早めに1年目で転職するのも選択肢の1つです。
・転職活動の初めの一歩として手軽にできてオススメなのは、転職サイトに登録して求人を見てみることです。